技術士(建設部門)を目指す方へ
技術士 口頭試験をひとりで練習する方法(建設部門)
口頭試験は、筆記試験の合格者を対象に、記述式答案と業務経歴を踏まえて技術士としての適格性を口述で確認する試験です。練習相手がいなくても、声に出して時間を測り、振り返ることを繰り返せば、話し方の癖や足りない具体例に自分で気づけます。このページでは、まず公式資料で試験の枠組みを確認し、そのうえでひとりで練習する手順を紹介します。
試験の情報は2026年10月24日に日本技術士会・文部科学省の公開資料で確認した内容の要約です。受験の際は、必ず最新の公式情報と本人宛ての通知を確認してください。
1. 公式資料で確認できる口頭試験の枠組み
試問時間と形式
- 試問時間は20分です。能力を十分に確認するため、10分程度延長される場合があります。
- 記述式答案と業務経歴を踏まえて行われ、筆記試験の繰り返しにならないよう配慮されます。
- 試験地は東京都です。試験中は資料を参照できません。
出典:日本技術士会「実施大綱」3ページ、日本技術士会「令和8年度 技術士第二次試験 実施案内」、日本技術士会「口頭試験に関する質問」Q2
試問事項の区分と配点
| 区分 | 試問事項 | 配点 |
|---|---|---|
| Ⅰ 技術士としての実務能力 | マネジメント、評価 | 30点 |
| Ⅰ 技術士としての実務能力 | コミュニケーション、リーダーシップ | 30点 |
| Ⅱ 技術士としての取組姿勢 | 技術者倫理 | 20点 |
| Ⅱ 技術士としての取組姿勢 | 継続研さん | 20点 |
以前の名称「技術士としての適格性」は「技術士としての取組姿勢」に改められましたが、公式の質問回答では、名称と項目順序の変更による試験内容の変更はないとされています。
出典:日本技術士会「実施大綱」4ページ、日本技術士会「口頭試験に関する質問」Q5・Q6
合否基準
上の4つの試問事項それぞれで60%以上の得点が必要です。合計点だけで60%を超えればよい、という基準ではありません。得意な区分で稼ぐより、苦手な区分をつくらない練習が大切です。
出典:文部科学省「令和8年度技術士試験合否決定基準」2ページ(日本技術士会掲載)
令和8年度(2026年度)の日程
- 筆記試験の合格発表:2026年11月4日(水)予定(受験申込み案内の記載)
- 口頭試験:2026年12月上旬〜2027年1月中旬のうち、受験者にあらかじめ通知される日
個別の日時・会場は筆記試験の合格者に通知され、日程の指定・変更はできません。合格発表から口頭試験までは長くないため、発表を待たずに練習を始めておくと落ち着いて準備できます。
出典:日本技術士会「令和8年度 技術士第二次試験 実施案内」日程表、日本技術士会「令和8年度 受験申込み案内」1ページ、日本技術士会「口頭試験に関する質問」Q1
2. ひとり練習の5つの手順
1回の練習は、1問につき10分ほどで回せます。手順は毎回同じにして、変えるのは問いだけにします。
手順1:必ず声に出す
頭の中で答えを考えるだけでは、言葉に詰まる箇所や、語尾が長く続く癖に気づけません。本番と同じように、相手がいるつもりで声に出して答えます。小声でもかまいません。最初の数回は言い直しが多くて当然です。言い直した箇所こそ、次に整える場所です。
手順2:時間を測る
試問時間は20分で、その中で複数の区分について問われます。1つの問いに長く話しすぎると、ほかの問いに使える時間が減ります。まずは1問2分を目安にタイマーをかけ、時間内に結論と具体例まで言い切れるかを確かめます。慣れてきたら1分半に縮め、要点だけで答える練習もしておきます。
手順3:結論から話す
最初の一文で、問いへの答えを言います。たとえば「関係者との調整で工夫した点は何か」と問われたら、経緯から話し始めるのではなく、「○○の業務で、代替案を2つ示して合意しました」のように結論を先に置きます。そのあとに理由、具体例、今後どう生かすかの順で続けると、途中で話を切られても要点は伝わります。
手順4:自分の業務の具体例で語る
一般論や教科書的な説明だけでは、あなた自身の判断や行動が見えません。業務経歴に書いた業務から、問いに合う場面を1つ選び、「自分が何を判断し、何をしたか」「結果はどうだったか」を事実や数字で話します。区分ごとに使える具体例を、事前に2つずつ書き出しておくと便利です。
- マネジメント、評価:品質・費用・工程のどれを優先し、どう配分したか。成果をどう評価し、次に何を変えたか。
- コミュニケーション、リーダーシップ:意見の異なる関係者とどう合意したか。チームをどう動かしたか。
- 技術者倫理:公衆の安全や法令・環境をどう優先したか。自分の責任をどう果たしたか。
- 継続研さん:何を学び、それが業務にどう生きたか。今後どう続けるか。
手順5:毎回振り返る
答え終わったら、すぐに次の3点を「できた/できなかった」で記録します。
- 結論から言えたか
- 自分の業務の具体例を出せたか
- 時間内に収まったか
できなかった項目があれば、同じ問いをもう一度答え直します。記録を続けると、どの区分で詰まりやすいかが見えてきます。合否基準は試問事項ごとに60%以上なので、記録で見つけた苦手な区分を重点的に練習します。
3. 練習するときの注意
- 答えの文章を覚えて読み上げる練習にしないこと。問いの言い回しが変わると対応できなくなります。話の組み立て(結論・理由・具体例・今後)だけを覚えます。
- 筆記試験の答案の内容も問われることがあります。答案を見直し、弱点や見直したい点を自分の言葉で説明できるようにしておきます。
- 建設部門独自の詳細な採点基準や、必ず出る質問は、公式資料では確認できませんでした。特定の問いだけに絞らず、4つの試問事項をまんべんなく練習します。
このページの練習方法は、口頭試験の準備の一つの進め方です。結果を約束するものではありません。
4. まずは無料の5問で練習する
「技術士 口頭試験ひとり練習キット」の無料版では、4つの区分に沿ったオリジナルの練習問題5問を使って、上の手順をそのまま試せます。区分を選ぶと問いがランダムに出て、時間制限つきで回答し、結論・具体例・時間内の3点を振り返り表に記録できます。登録は不要で、記録はお使いの端末の中だけに保存されます。
無料の5問で練習する公式問題・公式教材ではありません。自動採点や添削はありません。